仏教評論家として世に出始めたころの書籍ですが、内容・文体は古くなく、むしろシャープ。「仏教名作シリーズ」の第一巻目です。「仏教のことばは難解である」といわれますが、じつは難解なのは仏教のことばよりもむしろ仏教の考え方のほうである、との視点で書かれます。その考え方が理解できれば、ことばのほうは案外簡単にわかる、ということに気づかせてくれます。