どのように生きるべきなのか、というテーマを社会人になって持ち始めた際に、この本の主人公の考え方や苦悩の乗り越え方が参考になる。哲学、芸術、宗教を論じることから自分の壁を俯瞰的に捉え、本当の自分のいるべき場所(トポス)へと自らを導く方法は、ビジネスマンの世界でも有効な発想。いつの時代も必ず自問自答する「自己とは」を考えるテキストの一つとなり得る。