庄野潤三電子全集 第9巻 1979〜1987年 「インド綿の服」「世をへだてて」ほか
作品紹介: 長編『早春』『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』『サヴォイ・オペラ』や、長女の新たな生活を描いた「インド綿の服」、庄野の大きな転機となった入院生活を綴った短編集『世をへだてて』等、1979年から1987年に発表された26編を初出順に収録。この時期、庄野一家に多くの変化が生じる。長男、次男とも結婚し、「山の上の家」に暮らすのは夫婦二人となり、1985年10月に庄野は初めての大病を経験し入院生活を余儀なくされる。入院生活を綴った短編集が収録された『世をへだてて』だ。長編『早春』は『水の都』に続く“聞き書き”作品で、旧友との再会を含め、青春の思い出深い街を描いた“神戸物語”であり、『陽気なクラウン・オフィス・ロウ』は妻と二人でロンドンを旅行した日々を記録し、愛好する作家チャールズ・ラムの足跡を辿ったもので、『サヴォイ・オペラ』はロンドン滞在の日々から派生的に生まれた作品である。そのほか、単行本『屋上』収録の「三河大島」「伊予柑」「ある健脚家の回想」「モヒカン州立公園」、単行本『葦切り』収録の「失せ物」「おじいさんの貯金」「泣鬼とアイルランドの紳士」「メイフラワー日和」「ガンビアの停車場」、単行本『インド綿の服』収録の「インド綿の服」「大きな古時計」「楽しき農婦」「雪の中のゆりね」「誕生祝い」「足柄山の春」、単行本『世をへだてて』収録の「夏の重荷」「杖」「北風と靴」「大部屋の人たち」「Dデイ」「作業療法室」「同室の人」に、河上徹太郎との交流を描いた「山の上に憩いありー都築ヶ岡年中行事」を加えた、23編も併録する。解題は監修を務める日本文学研究者・上坪裕介氏が担当。付録として「陽気なクラウン・オフィス・ロウ」連載第1回 生原稿冒頭等を収録。※この作品は一部カラーが含まれます。 ※ 電子書籍の送受信データの容量が大きい場合は、パケット通信料が高額になりますので、パケット定額制サービスのご利用をおすすめします。 |
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