著者名:
谷村尋惟 | |
小学三年生のあずみは、昼休みの図書室にいた。二人きりの図書室で、一年下のすばるがささやく。「ねえあずみ、僕と結婚しない?」そして小さな彼は、あずみのファーストキスを奪った。それから十年。十九歳になったあずみのところへ、すばるがやってくる。すばるは婚姻届けを手に、約束通り結婚しようと迫ってきた。すばるのことを想いながらも、突然のことに戸惑うあずみ。そしてすばるには、ある疑惑があった。彼にはしっぽが生えているかもしれない。初めそれは例え話だったのに、あずみは意外に本当かもしれないと思い始める。眠ったすばるのお尻の辺りを見ていると、ズボンの中でもぞもぞ動くものがあって……。すばるの真実は、そして恋の行方は――。
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