公爵令嬢のマリアンは、ある日記憶喪失の男性を助ける。まるでそれが運命かのように、ふたりは惹かれ合い、お互いが何者でも愛し添い遂げると誓い合った。だが、情熱的に触れられる悦びを知った翌日、指輪を買いに出かけたきり彼は消息不明に。沈み込むマリアンは、母からの薦めで王都へと向かう。そこで彼と瓜ふたつの、ルーファス王子と対面して…。愛する彼と同じ腕の傷――まさか彼が? マリアンのことなど記憶にない様子の王子に、真実を告げることはできなくて…。