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2024/02/21
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精読 アレント『人間の条件』

著者名: 牧野 雅彦
作品詳細

ハンナ・アレント(1906-75年)の『人間の条件』(英語版1958年)は、「人間」とは何か、とどまるところを知らない科学と技術の進歩は人間をどう変化させるのか、といった課題を考える際に不可欠の書として多くの人によって手にされてきた。待望の新訳(講談社学術文庫)刊行に際し、その訳者を務めた第一人者が決定版となる解説書を完成。定評ある『精読 アレント『全体主義の起源』』(講談社選書メチエ)の姉妹篇。『人間の条件』全6章のエッセンス、その背景や可能性を徹底解説!【本書の内容】序 章 マルクスと西洋政治思想の伝統1 古典的政治哲学の成立2 ソクラテス3 存在への問いとプラトン4 近代の転換5 自然と人間の物質代謝第I章 観照的生活と活動的生活1 アウグスティヌスと古代世界の没落2 不死と永遠第II章 公的なものと私的なもの1 アテナイにおける古典的ポリスの成立2 古代における公私の区分3 社会的なるものの勃興4 公的領域の光の喪失5 私有財産の意味6 公私の区分の意味第III章 労 働1 「労働」と「仕事」2 「世界」と労働、仕事の位置3 人間の生と労働の意味4 労働と生産力5 私有財産の源泉としての労働6 労働の労苦からの解放は何をもたらすか7 大衆消費社会という不幸第IV章 仕事と制作1 産業革命における「消費」の無限拡大2 制作過程の変容3 功利主義批判4 工作人と交換市場5 世界の永続性と芸術第V章 行 為1 第二の「出生」2 行為と人間事象の脆さ3 ギリシア人の解決としてのポリスと「権力」概念4 ヘーゲルからマルクスへ5 行為の代替としての制作6 人間関係を修復する「奇蹟」としての「許し」7 行為の「予測不能性」に対する救済としての「約束」8 自然過程への「行為」の介入第VI章 近代の開幕と活動力のヒエラルキーの転換1 近代の起点2 ガリレオによる望遠鏡の発明3 近代数学と経験からの解放4 デカルトの懐疑5 デカルト的内省と共通感覚の喪失6 観照と活動の伝統的なヒエラルキーの解体7 制作から過程へ8 「工作人」の敗北と功利主義の限界9 労働と生命の勝利10 展 望

出版社:講談社
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