剛の神道流と柔の陰流を融合させ「新陰流」を編み出した秀綱。だが度重なる戦の中で兵法者として円熟を増しながら戦国武将としての苦悩は続く。敵方、信玄にまでその天稟を認められながらも晩年を兵法の極みを目指して出た廻国修行で、ついに「転」の極意に至る。己の信じる道を突き進んだ漢の熱い生き様! (講談社文庫)