文学賞5冠のデビュー作『宇喜多の捨て嫁』から4年嵐世に刻まれた覚悟が胸を打つ傑作長編戦国を駆け抜けた心やさしき俊才の生涯父・直家の跡を継ぎ豊臣政権の覇者となった秀家。関が原で壊滅し、八丈島で長い生涯を閉じるまでを描く傑作長編。「父直家のような悪魔的な謀略の才はない。信長や秀吉のような、爽快な出世劇でもない。武田家のような滅びの美学もない。関ヶ原に出陣し、戦い、負ける。だが、敗戦直後、秀家のとった行動に私は心打たれた。」 ――木下昌輝