17歳。大人になる直前の切なさやもどかしさ日本各地で生きる少女たちの心情を80年代の洋楽にのせて描いた短篇集。東京に好きな人を残し、舞妓としてはたらく彩葉。マグロ漁師の娘として生まれ、漁師の生き方に憧れる留子。伝説のレディース総長を姉に持ち、自らも一目置かれているマリエ。失踪した兄の代わりに、自分が家を継ぎたい千夏。憧れの幼なじみに勧誘され、アイドルとして活動するみゆき。京都、青森、福岡、和歌山、山形。まったく異なる環境で生きる、5人の17歳。この年齢だからこその衝動を焼きつけた連作短編集。