著者名:
五木寛之/釈徹宗 | |
「戦後七十年というのは、新しい民主主義日本がオギャーと誕生してから七十年経ったということ。つまり、いまの日本は『七十歳』ということなんです」(五木寛之)日本という国が、これ以上、高成長をを続けるのは体力的に無理。これから先は「低成長・高成熟」の時代。では日本が進む先は、どういった道なのか。その行く先を確認する時期に入っている。若き日に敗戦を経験し、死を見つめてきた作家と、宗教学者にして、認知症高齢者のグループホームを運営する僧侶による、老いと死をめぐる対話。【おもな目次】<第1章 七十歳になった日本で>昭和十二年頃と似た雰囲気/現代人の肌感覚時間/祭祀儀礼が時間を延ばす/老年の古典と青春の古典は違う/健康法も年代によって違う/高齢者のための文化 ほか<第2章 死生観を持てるか>「死生観を持て」と迫られる時代/根本は語りの中にある/現代に「つながり」の場はあるか/様式の力/見えない世界を語る ほか<第3章 日本人の宗教観はどこから来たか>日本人にとっての「天国」/神道と仏教/夕焼け小焼けの生命観/死ねば仏/日本に根づく宗教とは/場の宗教性に優れた日本人 ほか<第4章 「他死社会」への心がまえ>嫌老感の正体/維摩経にみる賢老像/若者の貧困と新しい希望/「使用済み」という問題/「棄老」はタブーか/認知症は怖くない/お寺から始まる ほか
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