飛騨高山の屋台会館で画家の緒方幸太郎が殺害され、彼の描いた「春の高山祭」と題する大作が盗まれた。それから東京で、美術学校の後輩にあたる画家の橋本誠も殺害された。捜査を任された十津川警部は岐阜県警と合同捜査に乗り出し、絵画販売に絡む複雑なからくりと、天才画家と呼ばれた人物の存在をつかむ。