著者名:
夏生恒 | |
誰よりも近くて、誰よりも遠くなきゃいけない人……たとえ赦されることのない罪だとわかっていても、あなたを手に入れたい――。恨んで、恨んで、殺したいほど憎んだ人……だけど本当は誰よりも愛しい……私の兄さん……二年前、私は幸せの絶頂にいた。同じ会社の先輩だった雅弘と付き合い始めて一年、結婚を申し込まれ、大好きな人の花嫁になるという子供の頃から夢が叶うと思ったから――。だけど彼には重大な秘密があった。それは彼が二十年前、父に捨てられた私の異母兄妹だったの――。愛していると言ったのも、結婚しようと言ったのもすべて嘘だったの? すべては自分と母親を捨てた父への復讐だったの? 妹だと知っていて、私を抱いたの……
話で読む | 巻で読む |