作品紹介：

　新聞部所属の高校一年生、吉城七穂（よしき・ななお）は近ごろ悩んでいる。バスケ部の次期部長で学園の人気ナンバーワンと言っても過言ではない森雪郁朗（もりゆき・いくろう）先輩と関係を持ち恋人同士になったのだが、なぜか二度目の誘いがないのだ。吉城にしてみれば、体だけのつきあいも嫌だけれど一度きりというのも不安をかきたてられる。自分から誘うのも欲求不満みたいで出来ない。思わず「森雪先輩は、もう僕のこと欲しくないの？」と口にしてしまい、うろたえた様子の先輩を見て後悔する。　いっぽう新聞部が何者かに狙われケガ人も出る騒ぎになった。急に身の周りが忙しくなった吉城だが、何とか先輩と会おうとするもすれ違いが続く。そんな時、先輩が転校するとの噂を聞かされ大ショック！　両思いのはずの二人に何が起こっているのか−−!?　『タンポポ色の風』に続く、熱くそしてリリカルな学園ロマンス連作集、全三編収録。

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