兄が死んだ。子どもの頃から焦がれ続け、やがて憎むようになった最愛の兄が――真壁宙人(ひろと)が兄の死の報に触れて真っ先に覚えたのは「安堵」だった。もうこれで、兄への劣情という秘密を知られることはないと…。けれど、兄の忘れ形見である甥・玲から「叔父さんは父さんのことが好きだったんだよね?」と秘密を暴露された上、兄に良く似た声で「俺を好きになって」と懇願されて――。故人の面影に翻弄される玲と宙人、夜明けはまだ遠く…。甥×叔父、禁断の関係の行方は?