馬族の石青(せきせい)と獣人の歳(さい)は幼なじみ。人間に迫害された獣人族は集落ごと移住せざるを得なくなり、ふたりも今では離ればなれに。新年を迎えるころ、石青は行商からの道すがら、歳のかつての隠れ家をなつかしさから訪れる。一途な獣人と、情の深い人馬。再び向きあったふたりの胸によみがえった揺らめく情欲が、かつての関係へと導いてゆく。