両親を亡くしてから、ずっと兄妹だけで暮らしてきた俺と貴乃(たけの)。けれど貴乃は本当の妹じゃない。赤ちゃんの頃、竹藪に捨てられていたところを両親に拾われた、俺にとっては“大切な”義理の妹だ。綺麗に育った貴乃は、日に日に眩しく見えて、だから俺は、ますます“いい兄”になって貴乃を育てるんだと決めていた。本当の気持ちを押し隠して――。そんなある日、見知らぬ女性が家に訪ねてきて…!? 「花とゆめStep増刊'97年3月15日号」掲載の、渾身の投稿作!(30P)