僕に全てを与え、捧げてくれた人。90年代、アメリカ。過保護すぎる親の箱庭で、死んだように生きていた少年・アラン。旅人・ヘイデンと出会い、強烈に惹かれ合うも、彼には一か所にとどまれない放浪癖があると知る。共にいるためには、家出するしかない。それはヘイデンが、誘拐犯になるということ。それでも彼は、何もかも投げ捨て、アランを地獄から連れ出してくれる――。その轍は、逃走経路。しかし彼らにとっては――「二人だけの家」への、帰り道。