著者名:
石原苑子 | |
幼い頃、祖母が子守歌や絵本を読んでくれる代わりに語ってくれた、不思議なお話の数々。それは戦前戦後の岡山県や大阪府で、実際に祖母が体験した出来事や、周囲から聞いたお話。それを孫娘の漫画家が作品化し、SNS上で発表するや、各方面から絶賛され大評判になったのが本作『祖母に聞いた不思議な話』です。これは現代の遠野物語? 新しい口承文学の誕生? それとも令和の稲生物怪録?山をおおった多数の人魂の話、神社に出現した透明なネコの話、川上から流れてきたちぎれた現金札の話、石灯籠の向こうから手招きする美女の話、吹雪の中を先導してくれた白い犬の話、なぜか燃えなかった神棚の話、修験場で何かに取り憑かれた人の話、なまめ筋という岡山の伝承、夢に出てきた毘沙門堂に辿りついた話、前世と白ヒゲの老人の話、突然に視力を失った祖父の話、生まれてこれなかった幻の子供の話、そして曾祖父を死に追いやった呪いと真冬に咲いた梨の花の奇観……。時にせつなく、時におかしく、時にほろ苦く、時に愛おしく、そして時に懐かしい。そんな不思議な不思議なお話たち48本が、電子書籍として1冊にまとまりました。試し読み用の無料版も用意しましたので、まずはそちらで内容をご確認ください。有料版は発表時の原稿に、加筆修正と描き下ろしページを加え、著者本人による書き下ろしエッセイ5本も収録。さらにゲストとしてホラー漫画家の永久保貴一、偽史学者の原田実、漫画原作者の篁千夏という、伝奇伝承民俗習俗に詳しい各氏からの、本編の解説も兼ねた特別寄稿も巻末に収録しました。SNS発表時に読まれていた方でも、読みごたえ充分な内容に仕上がりました。ぜひご一読を!
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