著者名:
うめこ/MEGUM | |
ずっと昔の“あの日”から、南丘志鶴(みなおかしづる)の時は止まってしまっていた。生きるための言い訳を探して、死んだ季節を巡らせて、いつしかたどり着いた、海の見える町。そこで出逢った時計屋の店主・秋嶋海(あきしまかい)。海と名付けられた海(うみ)が苦手な青年は、望まれて生まれた存在ではないことを気に病み、誰かに思い切り甘えたいという素直な感情の行き場をなくしていた。たどたどしく始まった二人の恋。しかし、海はただひたすらに優しく甘やかしてくれる志鶴との身体の関係に虚しさを感じはじめ……。海の見える田舎町を舞台に、やさしく切なく紡がれる、ノスタルジックラブストーリー。
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