千絵は、夫に抱かれながら、いつも違う男の顔を思い浮かべる。自分の中にひそむ異常な感覚は、小学生の頃の校医先生との記憶のせいかもしれない。「ここ、何て言うか知ってる?」「……おしっこするところ」「大人の男と女がすること教えてあげる」まだ未熟だった千絵の体が、悪戯される歓びを覚えてしまった。──あたしの体を、悪戯して──千絵の淫らな妄想が、ついに現実になっていく。女流官能作家「一条きらら」の単行本未収録オリジナル短編小説第十二弾。一流作家ならではの「きららワールド」へお連れいたします。