親子の哀しさを描ききった表題作「うもれてきえた」をはじめ、江戸に生きる化け狐と男の友情を描いた「化け物が一匹」、中東風ファンタジー・コメディー「アシュラフ王子の側近」など、読み手の心刺す物語を次々と生み出し続ける、恐るべき10代・やまだはるか。新人賞受賞作「チャオの花婿」を含む、短編5作を収録。人間とは、かくも美しく、優しく、そして哀しい――。