多くの国々のリーダーが今日ほど「栄養は大切だ」と叫んだ時代はない。筆者はアフリカでネズミの干物を食べ、子どもたちにはパンダはなぜ笹の葉だけで生きていけるのかを話し、あらゆる場面で人間による人間のための栄養の在り方を、ジャパン・ニュートリションとして発信している。栄養の力で人々を健康に・幸せにすることに携わってきた筆者が、明治の富国強兵・殖産興業時代、戦後の深刻な低栄養時代から、現代の新たな栄養問題の軌跡を紐解く。