本書の目的は、事業活動に環境や持続可能性の概念が組み込まれるという、企業の意思決定の新たな潮流を明らかにすることである。本書では、(1)環境への対応を巡り企業の意思決定がどのように変化しているのか(2)企業はどのような行動原理で環境配慮に動くのか(3)企業による環境問題解決の方法にはどのようなものがあるのか(4)未来社会において企業にはどのような役割が期待されているのかについて考える。なお、本書は、筆者による慶應義塾大学大学院での講義「企業と環境」の講義内容をベースに構成している。