十三歳の春休み。家でも学校でも居心地の悪さを感じていた由花は、田舎で薬草店を営むおばあちゃんの家で暮らす決心をする――誰にも言えない永遠の友達、サラと会うために。古いが落ち着いてお洒落なお店、自分だけの手作りの部屋、魔法の本のような日記帳、由花のためのハーブティー……。おばあちゃんとサラとの田舎暮らしは、由花の心を満たしていく。それは春を迎える再生のはじまりだった。永遠の友達、サラの秘密と不滅の友情。ハーブの香りただよう大人への物語。