著者名:
杜来リノ/ぬるめのおゆ。 | |
刺繍作家として仕事に励むジエリーのもとに、縁談が舞い込んできた。相手は代々王族の護衛官を務める名家・シャフラン家の長子リストヴァー。ジエリーには過ぎたる良縁だったが、ジエリーは素直に喜べない。その理由は、リストヴァーが無類の女好きであること。夜な夜な酒場に入り浸り女性を侍らせ派手に遊んでいるらしい。さらに仕事第一のジエリーは、まだ結婚をする気がない。しかし父の必死の説得を受け、ジエリーは渋々見合いをすることに……。初めてリストヴァーの姿を目にした時、ジエリーはその美しさに言葉を失った。彼は今まで見た誰よりも美しい容姿をしていたのだ。しかも彼の言動はとても紳士的で、女好きという噂が嘘のよう。そのギャップはジエリーにとって、好感が持てるものだった。だからジエリーはリストヴァーとの仮交際を受け入れてしまった。結婚なんてする気はなかったはずなのに……と戸惑いつつも、二人の距離は縮まっていき……。
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