歴史遺産に関して、過去の人間の営みを伝える多様な史資料から明らかになる事柄と、それが現在の私たちにとってどのような意味を持つのか、そしてなぜ将来に引き継いでいく必要があるのか、を主眼におき解説する。実践として、美術史、文化遺産学、歴史学の視点から具体例を示しながら歴史遺産学という学問を学んでいく。本書は「歴史遺産を学んだら何の役に立つのか」という大きな問いについて考える一助になるだろう。