榊原一平は赤坂の和風料亭「有明」の中堅板前だが、上客である三輪さとみと体の関係を持ち、誘われるままに千葉県館山の小料理店「里み」の雇われ板前となってしまう。四十代女将のさとみと一緒に、十カ月余りで店を軌道に乗せた一平だったが、そこへ突然、以前のオーナーの娘である若い市原美帆が現れて、以前から好きだったと告白され、一平は図らずも彼女との甘い一夜を過ごすのだった…。潮風匂う海辺の城下町で繰り広げる作者得意の情感愛欲物語!!