大学生の怜はある日、巨漢の白猫にいざなわれ異世界――ネイオール王国へとスリップした。なんと怜は元々希少なホワイトオメガとしてこの国で生まれ、ブルーアルファである皇太子ユーリウスの番になることが決まっていたが、二歳の時、世界線の歪みに呑まれ忽然と消えてしまったのだという。信じがたい話に加え、冷徹なユーリウスの態度に反感を抱く怜だったが、彼の過去や孤独を知るにつれ次第に心が揺れていく……。