絢爛な桜の文様美のすべて。「櫻の文様」紹介より古来より、花といえば桜のことをいいます。私たち日本人は、桜にことのほか深い思いを寄せて、詩歌に詠み、物語に描写し、美術工芸品に、着物にその文様を描いて、いつの時代も桜はなを愛でてきたのです。春のわずかな時間の、桜花の美しさを掌中の珠のように大切にしてきた日本人の心情は、まことに繊細であるといえましょう。本書は、そんな桜に魅せられた意匠家が、精緻を凝らして、あらたな桜のいのちを開花させた図集です。