大好きな彼女と結ばれ、明るい未来を描いた。平穏な人生だったが、掴んだ幸せ。絶頂から人生は崩れ落ちていく。ドッペルゲンガーに会うと死ぬ──そんな言葉が脳裏を横切った。「お前らの……どちらが生き残るのか、互いに自分たちで決めろ」それは、互いに槍を手に取り、相手を殺めろという言葉に等しい。手は伸びない。しかし──もう一方の手は、とまどいなく槍に伸びた。困難にぶつかっても吹き飛ばせ。願いを握り締めて進んでいくファンタジー小説、第一弾。