著者名:
堂本秋次 | |
<本文より>マジシャンになるのに手先の器用さは必要ないのだ。他のマジシャンよりも手先が器用ではなかった私が取り組んだのは、観客の心理を掌握するための術の研究だった。平たく言えば心理学であり、踏み込んで言えば嘘のつき方である。・・・嘘について学べば、それを本当のことに生かすこともできる。自分は正直に答えているのに、どうにも嘘っぽくなってしまったり、やけにいつも疑われてしまう、といったりするようなことはないだろうか。あなたがどうしてうそ臭いのか、それが分かれば嘘をつくときにも、逆に本当のことを言う時にも役立つに違いないのだ。
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