著者名:
宇佐川ゆかり(著)/中田恵(画) | |
結婚間近と思っていた恋人にふられた彩。道ばたで泣いている彩にハンカチを差し出してくれたのは、近所でアンティークジュエリーショップを経営している菊池だった。数日後、菊池は自身が経営する店にあった彩の祖母の指輪を代償として、彩に望まない結婚を回避するために「恋人のふり」をしてほしいと持ちかけてくる。ためらいながらもその提案を受け入れた彩だったけれど、二人で会う回数が増える度に彼に心を惹かれてしまう。吸い込まれるように身体を重ね、彼への想いを育てていく彩。重みを増すエメラルドの指輪が胸を切なく締めつける。この関係が契約でしかないことはわかっていても、想いを殺すことはできない。彩のくだした結論は――
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