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2024/02/21
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拝啓 ドナー様、――我が子の命の恩人へ送る一〇年目の手紙

著者名: 干川三重
作品詳細

「闘病を乗り越えた息子にはずっと健康で長く人生を謳歌してほしい。ドナー様を含めて関わった全ての人に感謝の気持ちを忘れないで行きたい。リスクを承知で骨髄提供をしてくださったドナー様に、今一度家族の感謝の気持ちをお伝えしたい――。」血液疾患患者の母である著者の思いが込められた、骨髄移植を必要とする病と闘っている方、骨髄提供を考えている方、この個人主義の社会に生きるすべての方に読んでほしい闘病の記録。----------------------------------------------------------------------------------中学校進学を目前に控えた息子に忍び寄った肝臓移植の危機。しかし、これは数か月後に見舞われる造血機能不全の前触れでもあった。肝炎後再生不良性貧血最重症。白血球ゼロ、輸血依存で過ごすビニール内での免疫抑制療法。なかなか回復しない血球数に苛立ちながらも、辛抱に堪えた狭い空間と長い時間には、それでも過ごさなければならない日常と笑いや希望の瞬間は確かにあった。最終の治療手段となった骨髄移植。それは日本骨髄バンクに登録のあった、息子にとってたった一人の移植許容ドナーからのものだった。移植当日、新幹線に乗って運ばれてきた骨髄は息子を死の淵から救い出すことができるのか。移植後1年以内に許される2往復の手紙のやり取りのなかで、匿名のドナーは「ありがとうの言葉は過分だ 男冥利に尽きる」と言ってくれた。あれから10年。息子の近況が日本のどこかにいるドナーに届くことを祈っている。

出版社:パレード
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