著者名:
沙槻 | |
かの大怪盗『怪人二十面相』が、追い詰められ塔から身を投げた。彼を追っていた『二代目 明智小五郎』と名高い元少年探偵団の小林芳雄は、その夜ひとりの男に出会う。男は「現世(うつしよ)は夢 夜の夢こそまこと」と謎めいた言葉を残し去るが、仕組まれた必然により再会を果たす。落ち着いた物腰と妖艶な瞳をもつ速水荘吉は、小林の大ファンだと嘯きひとつの謎解きを持ちかけた。“自分が何者かを探ってほしい”と。記憶を失いながら幾つもの名と顔を使い分ける秘密だらけの彼を危険だと感じながらも、抗いきれぬ熱に突き動かされた小林はその依頼を受けることに…! 耽美のスペシャリスト沙槻が、江戸川乱歩の世界を軸に描くラブミステリー!
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