著者名:
子竜螢 | |
昭和16年12月、真珠湾攻撃によって米太平洋艦隊の主力を壊滅させた日本は、直後ウェ−キ島とグァム島を攻略、占領に成功した。太平洋の支配力において劣勢に立たされた米軍だが、大統領に反撃作戦の立案を厳命された海軍のキング作戦部長は、陸海軍の作戦参謀からヒントを得てある奇策を思いつく。それは、空母から陸軍の長距離爆撃機を発進させ、日本本土を奇襲爆撃するという作戦だった。一方、脆弱な本土東方海域の防衛に危惧を抱く山本五十六聯合艦隊長官は、徴用漁船だけで編成されていた監視隊・黒潮部隊の増強を指示。第二戦隊の戦艦四隻を配備すると同時に、インド洋作戦に向かう南雲機動部隊から『飛龍』『蒼龍』を分派し、強力な警戒線構築に乗り出す。逆転を目指し暗躍する米軍と敵空母部隊の殲滅を目論む日本。蒼天に忍び寄る暗雲のもと動き出した日米の壮大な戦略の行方は?
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