「俺に抱かれるのがお前の運命だ。俺がそう決めた」母親の死後、和久井家に引き取られた鈴花は、異国へ嫁ぐことを嫌がるお嬢様の身代りとして砂漠の国の王子・ザハルと対面する。半ば強引に彼の国へと連れて行かれそうになり、鈴花は必死に抵抗しようとするが、そこがザハルの興味をひいてしまう。身分を偽ったまま彼の国に連れて来られた鈴花は、王子として振舞う彼が抱えた孤独を知ってしまう。言いなりになんてなりたくないのに、少しずつ彼に惹かれていく自分がいて……。