明治の小学生が模範とした人物第1位──日本が失った「滅私奉公」を発掘。戦後、墨塗りされ、教科書から消えた正成。彼は何のために大軍と戦ったか。天皇の求心力と権威の下で、実務に長けた武士が国政を取る「日本」を夢見て、そのために粉骨砕身働いたのが正成という武将だった。その「日本」の姿は、象徴天皇を戴く今の日本に通じるものである。現代に通じる合理主義と知恵、そして精神の高尚さと無私の心を感じさせるのが正成である。ありのままの正成の実像を理解してほしい。