かつて地元の街・ワカヤマの“紀伊”を席巻した伝説の不良集団『紀伊浪』の一員として、輝かしい時間を過ごしていた矢沢正次。5年後の現在、彼は立派な“元ヤン”として、自動車教習所で働く平凡ながらも安定した日々を過ごしていた。そんな正次のもとに届いたのは、元『紀伊浪』リーダーが事故死した報せ、そして、地元が隣国“伊勢”に攻め込まれているという噂だった──。