おばあちゃんの語る「いつか王子様が迎えにくる」という、かつての恋の話に憧れ大好きだった宮前くん。王子様と出会うため、髪をのばし、女の子の服を着ていた。しかし、おばあちゃんが亡くなるとともに女装はやめてしまう。夢は夢だと気づいてしまったからだ。20歳を過ぎ加護という不実だが優しい恋人もいて、生活は安定していた。幼なじみの桜庭から、加護が見合いをすると聞くまでは――。