夢破れて地元に戻ってきた大介は、実家の酒店で働きながらも鬱屈を募らせていた。そんな折、何気なく訪れた神社で神主の鹿郎と出会い、口説かれて付き合うことに。とらえどころのない鹿郎に、振り回されてばかりだけれど……。その他に庭師達の恋模様など三編、椹野道流の書き下ろし短編も収録。路地裏カフェくろねこ屋を背景に、甘酸っぱい恋の歳時記をどうぞ──。