ぼくが引っ越そうと思い部屋を探していると、不動産屋のガラス戸に格安物件の案内がありました。しかし、条件のひとつに「毎日、お魚を食べる方」と書いてあったのです。ぼくは気になって中に入り、尋ねました。いろいろ質問をされたあと、立派なくさりのついた鍵をくれて、その場で部屋を借りることができましたが……。芥川賞作家が子どもたちに贈る、動物ファンタジーの傑作です。