明日のパン代すらおぼつかないほど貧しい画家がいた。売れない絵でも描き続けられることが幸福だった。そんな彼がある日出逢った音楽家は、若くして成功し地位も名誉も金も持っていたが恐ろしく孤独だった。透明に輝く画家の魂に触れるうちに頑なな心が解け始めて…。ARUKU渾身の傑作選集。