この世とあの世をつなぐ案内人――死神と呼ばれる彼が今宵向かった先は、二十歳の青年・星野のもとだった。だが、事故で命を落とすと報告されていた星野には、定刻を過ぎても「その時」は訪れず、処理ミスだったことが発覚してしまう。戸惑いながらも青年の記憶を消してその場を去ろうとする死神だが、これまで人を好きになったことがなかったという星野に「記憶を消される前に、一度だけでいいからあなたを抱きたいと謂われてしまい…。