両親を事故で亡くして以来、編集の市来は『特別』が嫌いだ。憧れるのは『普通の幸せ』。けれどそんな市来の前に現れたのは誰が見ても『特別なイイ男』大月だった。彼の野性的な容貌に見とれる市来は、いきなり「何でも命令してくれ」と告げられる。初めは拒絶していたけれど、恋人に接するように優しく真摯に迫ってくる大月に、市来は少しずつ警戒心を解いていく。しかし同僚の吉村から大月が市来の『失われた過去』の関係者だと知り-。