休学中に訪れた異国の地でスリに遭った悠は、黒い宝石のような双眸の青年サイードに助けられた。この国の印象を悪いものにしたくないと街を案内してくれるサイード。彼と一緒だと何故か安心できて、向けられる笑みに胸が熱くなって…-別れの時にはもう一度会いたいと願うようになっていた。その翌日、悠は猫を追って、祭りで開放された王宮奥深くに入りこんでしまう。囚われそうになる悠の前に現れたのは、豪奢な民族衣装を纏ったサイードで!?