著者名:
藤村与一郎 | |
かつては老中として政治の実権を握り、寛政の改革を推し進めた稀代の傑物・松平定信。かの名君・徳川吉宗の孫にあたり、将軍候補にもあがった雲上人ではあるものの、贅沢をいましめ、質実剛健をよしとする、風変わりな貴人である。政敵によって老中職を追われ、失意のまま引退するかと思われた定信であったが、なんと第二の人生として選んだ職務は、奉行所の町方同心。政治家であったころから、いつかは庶民の目線で悪を取り締まりたい、と願っていた定信にとって、同心はまさに夢の職業だったのだ。かみそりのごとき鋭利な知性で探索に乗りだす、新人同心・松平守之介の活躍やいかに!?痛快・新シリーズ開幕!
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