ちまたで美女と評判の姉に比べて、まだ裳着も終えたばかりで子供っぽい妹の澪。まだ殿方から文をもらったこともなく、世慣れた姉に憧れるばかり。そんな姉に親王との結婚話がもちあがり、澪も女房として付き添うことに。親王は「氷の君」と呼ばれるほどの冷たい態度を姉にとるが、澪と二人でいるときは優しく笑いかけてくる。澪は親王のことばかり考えるようになり、段々切なくなって……。