著者名:
逢見泪/nira. | |
気づいたときには、いつも隼人の姿を目で追っていた……引っ込み思案で、大学でも友達が少なかった千景。逆に、不思議と人を惹きつける魅力を持った隼人の存在が気になり、日々観察をしていた。千景は別に男が好きなわけではない……はずだった。「お前、男が好きなのか?」レンタルビデオ屋でDVDをレンタルしようとしたところで、隼人と初めて会話した。千景が手にしているDVDは、男同士が絡んでいるパッケージ。千景にはそんな性癖があったのだが、誰にも知られたく無かった。「試してみっか」戸惑う千景をよそに、隼人は表情一つ変えずにそう言った。千景はただ困惑し、立ち尽くしているばかりだったが……
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