著者名:
小野寺史宜 | |
俺は、なまぐさといえども、坊主だ。殺生なしで、仕返ししてやる! 「あの男」のせいで自殺してしまったかつてのマドンナのために、へなちょこ男子が立ち上がる!地方の中途半端な規模の街・片見里。ここで200年の歴史を刻む善徳寺の住職、徳弥・29歳。父の急逝で若くして、急遽、住職となってしまった、合コン好きの「なまぐさ」坊主だ。彼の元を、小学6年生のとき一瞬だけクラスメイトだった、フリーターの一時が東京から訪ねてきた。善徳寺に預けっぱなしの父の遺骨を引き取るためだ。無理矢理クラス会に出席させられた一時は、かつての「マドンナ」美和の自殺を知る。どうやらその原因は、元ガキ大将、今や市議会議員に立候補しようとしている丈章のひどい「謀略」にあるようだ。徳弥と一時は、美人で優しかった美和のために、「仕返し」を企てる。「俺は坊主だ、殺生はしない。でもあいつを痛い目に遭わせてやる」熱くてやんちゃな徳弥は、クールな草食男子一時、美和の妹・多美と策略を練るのだが、どうやら敵は一枚上手で……!? 心優しき人たちの、爽快でちょっと泣ける「仕返し物語」。
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