マーク・レントンは青春を謳歌していた。大学の勉強に励み、大好きな書物に囲まれた穏やかな環境で毎日を過ごしている。きれいで知的な恋人がいて、地元に帰れば気心の知れた仲間もいる。しかし、1984年のイギリス社会に彼の居場所はなかった。そしてついにスキャグ(ヘロイン)に手を伸ばす――『トレインスポッティング』よりもっと危ないプロローグ。